ご家庭で手軽に楽しむ 長崎の郷土料理
文化と共に海から渡ってきた
長崎ならではの料理
鎖国時代、海外との唯一の窓口であった長崎には、"和華蘭"とよばれる独特な食文化が根付いています。和=日本、華=中国、蘭=オランダのこと。たとえば、中華街でおなじみの「ちゃんぽん」や「皿うどん」、長崎を代表する卓袱料理のひとつ「角煮」や「ごま豆腐」、中国の蜜漬物に似た「ざぼん漬」、オランダ由来の「カステラ」など、長崎では、海外の食文化に影響を受けた料理や菓子が、地元の名物として親しまれています。
全国的にも珍しい
魚が旨い長崎に息づく食文化とは
豊かな漁場に恵まれた長崎では、古くから魚介を使った加工品も多く作られてきました。地元では"あご"の名で知られている、飛魚(トビウオ)を使った「あご加工品(あごだし)」や、魚介のすり身を原料にした"かまぼこ"などの「練り物」。そして、全国的には珍しい「鯨肉」を食べる文化も長崎特有のものです。実際に今でも結婚式や正月など、祝いの席には鯨肉が欠かせません。
全国から観光客が押しよせる
基地のまち佐世保の港街グルメ
"米軍基地のまち"として知られる、長崎県北の佐世保市には、アメリカと日本の食文化が融合した独特の食文化が存在します。その代表が、全国的にも有名な「佐世保バーガー」。佐世保バーガーは戦後、基地の周辺でアメリカ人向けに売られていたハンバーガーが、佐世保の街に広まったのが始まりといわれています。近年、注目を集めている佐世保名物「レモンステーキ」も、同じくアメリカの食文化"ビーフステーキ"をアレンジして作られたものです。分厚くカットされた牛肉ではなく、すきやき用の薄切り肉を使うところが佐世保流。ソースも日本人好みの醤油ベースで味付けされています。
ふるさと市場サセボーノでは、長崎・佐世保に古くから伝わる郷土料理・名物料理を、全国へお届けしています。長崎・佐世保の"本場のうまいもん"を食べてみたい!大切な方へふるさとの味を贈りたい!という方、ぜひ特集ページをチェックしてくださいね。名物料理が手軽に作れるセットも豊富に揃っています。
ちゃんぽん・皿うどん
野菜がたっぷり食べられる、栄養満点の名物料理
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長崎ちゃんぽんの由来
長崎ご当地グルメの代表格といえば「ちゃんぽん」。たっぷりの野菜に豚肉、魚介類が入った栄養満点の料理ですが、そのルーツは明治30年代、中国福建省出身の料理人が貧しい留学生のために考案したオリジナル料理だといわれています。福建語で“ご飯を食べる”を意味する「吃飯(シャポン)」が名前の由来という説も。現在では長崎県民のお腹を満たすソウルフードとして、全国に広まっています。
角煮
歴史ある長崎のおもてなし料理「卓袱料理」の代表格
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角煮まんじゅう誕生秘話
中国式の食事スタイルで円卓を囲み、大皿から取り分けて食べる長崎の卓袱(しっぽく)料理。和・中・蘭(洋)の料理を取り混ぜた卓袱料理の一つである「東坡肉」(トンポウロウ/豚の角煮)をもっと手軽に食べられるようにとアレンジしたのが「角煮まんじゅう」です。角煮にしっかり味がしみているので、シンプルな蒸し饅頭との相性はバツグン。近年、長崎名物として定着し、お土産としても人気の一品です。
練り物
とれたて新鮮な魚で作る、旨みたっぷりの加工品
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長崎の練り物文化
まわりを豊かな漁場に囲まれた長崎県は、一年を通して様々な魚介が水揚げされます。それらを加工したかまぼこやすり身の「魚肉練り物」は長崎の特産品。鮮度抜群の魚で作るので、その味と香りは絶品です。お祝い事の引出物に利用されることも多く、節句の時期には鯉や桃を模したかまぼこも登場!ちなみに長崎のおでんは、具材に「天ぷら」と呼ばれるすり身揚げがたくさん入っていることで有名です。
カステラ
ティータイムに甘い幸せ♪贈り物にもぴったり
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由来はポルトガル
(カステラ)長崎銘菓といえば「カステラ」がその代表格。ポルトガルやスペインに由来する南蛮菓子の一つで、スペイン中央部の「カスティーリャ地方」からその名がついたといわれています。江戸時代にポルトガル人から直接その製法が伝えられ、当時の菓子職人たちが日本人の口に合うよう創意工夫を繰り返し、現在の長崎カステラが生まれたといわれています。鎖国時代、砂糖が手に入りやすかった長崎ならではの銘菓です。
ごま豆腐
中国の隠元禅師によってもたらされた伝統料理
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長崎の甘い豆腐
(ごま豆腐)17世紀中頃、中国の隠元禅師が黄檗(おうばく)宗とともに長崎に伝えた精進料理「普茶(ふちゃ)料理」。その一つが長崎の家庭の味として親しまれている「胡麻豆腐」です。長崎の胡麻豆腐は、胡麻を焙煎して使用するため、濃い茶色で香ばしい風味が特徴。さらに砂糖を使い、甘く仕上げてあります。これは南蛮貿易の玄関口として、砂糖が豊富にあった長崎ならではの味。地元の食卓には欠かせない存在です。
ざぼん
長崎ざぼん&江上文旦を砂糖漬けにした伝統菓子
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ざぼん漬けとは?
「ざぼん」は、中国から伝来したとされる重さ1.5~2kgほどの大きな柑橘系の果実のこと。ざぼん漬は、ざぼんの分厚い果皮を砂糖で甘く煮つめる長崎の伝統菓子です。砂糖をふんだんに使う中国の「蜜漬物」の手法を模したといわれ、仕上げにもさらに砂糖をまぶします。甘さのなかに柑橘類特有のほろ苦さが感じられるのが特徴で、食感は高級ゼリーのよう。地元ではお茶請けとして親しまれています。
佐世保バーガー
米海軍基地のまち佐世保で生まれたハンバーガー
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佐世保バーガーの由来
佐世保の街にハンバーガーショップができたのは、戦後間もない昭和25年頃のこと。米海軍基地から直接レシピを聞き、アメリカ人向けに作り始めたのがはじまりとされています。時代とともに店も増え、佐世保人の味覚にあうようアレンジされてきた「佐世保バーガー」は、今や市民のソウルフードとなっています。店によって味やサイズは様々ですが、注文を受けてから手作りするのが佐世保バーガーの特徴です。
レモンステーキ
アメリカ文化の影響を受けた佐世保流ステーキ
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日本人好みのステーキ
(レモンステーキ)佐世保で「レモンステーキ」が生まれたのは、戦後まもなくのこと。米海軍基地の影響で流行したアメリカンステーキを、日本人の口にあうようアレンジしたのが始まりといわれます。このとき分厚いステーキ肉は、すき焼きを思わせる薄切り肉に、ステーキソースは日本人が大好きな甘辛い醤油ベースになりました。さっぱり食べられるよう、レモン果汁を効かせたことで「レモンステーキ」の名がつきました。
ビーフシチュー
東郷平八郎が伝えたとされる海軍ゆかりの復刻グルメ
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海軍さんが愛した味
(ビーフシチュー)海軍時代、軍港都市として栄えた佐世保。市内飲食店では、明治時代のレシピをもとに当時の味を再現した復刻グルメが味わえます。その代表が「海軍さんのビーフシチュー」。佐世保と縁が深いといわれる東郷平八郎がイギリス留学中に出会い、日本に伝えたといわれる西欧の家庭料理です。現代の料理人が実際に海軍で使われていた「海軍割烹術参考書」をもとに蘇らせたレトロな味わいを、ぜひ一度ご賞味ください。
鯨
消費量全国一!長崎の祝いの席には欠かせません
各部位の異なる味わいが楽しめる
古くから捕鯨がさかんな長崎では、鯨肉が日常的に食べられてきました。現在でもお正月やお祝い事の席で刺身が振る舞われたり、学校給食には鯨カツが出るなど、非常にメジャーな食材として親しまれています。皮、ベーコン、さえずり(舌)、百ひろ(腸)、かのこ(下顎)など部位によって、さまざまな味わいが楽しめるのも鯨肉の醍醐味。衣をつけたカツ、鍋や煮物に入れてもコクが出て美味しくいただけます。
あご
いま話題の飛魚を使った " だし " にも使える加工品
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トビウオの美味しい食べ方
長崎でトビウオは「あご」の名で知られ、古くから身近な食材として食べられてきました。おもに練り物や出汁、干物に使われることが多く、最近では「あごだし」がメディアで取り上げられ、全国的にも話題となりました。地元ではお雑煮やうどん、ラーメンにもあごだしが使われます。筋肉質で身はやや硬めですが、ギュッと詰まった旨みは絶品。干物をカリカリに焼くと、最高のお酒のつまみにもなります。
鯛
鯛めし、鯛しゃぶ、漬け丼、煮付けなど、楽しみ方色々♪
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長崎は「めで鯛」料理好き!(鯛料理)漬け、塩釜焼き、鯛しゃぶなど
豊かな漁場に恵まれた長崎ですが、なかでも鯛の漁獲高は全国一。長崎では新鮮でおいしい鯛がさまざまな調理法で味わえます。刺身はもちろん一夜干しや、しょうゆベースの調味料に漬け込んだ「漬け」の丼や茶漬け、白米と一緒に炊く「鯛めし」などバラエティ豊か。寒い季節は、薄くスライスしたものを昆布だしにくぐらせていただく「鯛しゃぶ」もおすすめです。