地元で愛されて70有余年の佐世保銘菓
昭和14年の創業から“まちの和菓子屋さん”として親しまれ、市内に多くのファンをもつ「和菓子舗 梶山」。その看板商品であり、佐世保を代表する銘菓として広く知られているのが「ゆずもなか」です。ゆずの果実をかたどった丸いもなかの皮には、特製のゆず餡がたっぷり。ひとくち食べると、ゆずの爽やかな香りが口いっぱいに広がります。ゆずもなかが誕生したのは、創業間もない頃のこと。もなかには黒餡が主流だった当時、初代店主が、白餡にゆずをブレンドした餡を開発したそうです。販売当初は、果物が入った餡なんて…と敬遠されたそうですが、その絶妙な香りと風味が人々の心をつかみ、現在では佐世保のお土産やギフトの定番となっています。
長崎県の離島"壱岐産"のゆずを使っています
ゆずもなかの特徴は、何といってもゆずの風味と香り豊かな“ゆず餡”。これは北海道産手亡豆を使った白餡に、ゆずペーストとゆずピールを加えて作ったもので、長崎県の離島"壱岐産"のゆずを使っています。ゆずは旬の時期に大量入荷し、果実一つひとつをお店で丁寧に加工。香料や着色料は一切使わず、果実由来の自然な風味と香りを活かしています。さらに甘さを控えめにすることで、よりゆずの風味が口いっぱいに感じられるように工夫されています。
お子様から年配の方まで幅広い世代に好評
佐世保では手みやげや贈答品に利用する方も多い、梶山のゆずもなか。もなかは子どもが好まないのでは…と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、ゆずもなかは小さい子どもにも大人気。実際に3代目店主のお孫さんがお店のお菓子で一番気に入っているのが、ゆずもなかだそうです。香ばしい皮の食感と、ゆずの香りは大人も子どももみんな大好き。出産祝いや初節句の引菓子などにもぴったりです。
季節の移ろいと故郷の味を大切にした和菓子店
昭和14年創業、佐世保で愛されて70有余年の「和菓子舗 梶山」。現在は3代目と4代目が力を合わせ、四季の移ろいを感じさせる季節の和菓子、ふるさと長崎に伝わる菓子づくりに力を入れています。地元の商店街にある、決して大きくはない和菓子屋さんですが、一つひとつ心を込めて手作業で作っています。佐世保の定番みやげの一つである「ゆずもなか」をはじめ、端午の節句の「鯉菓子」や桃の節句の「桃かすてら」も、毎年たくさんの注文が来るほど大人気。変わらぬ味と真心で、佐世保で愛され続けている和菓子屋さんです。