新しい感覚のデザインに仕上げました
「山ぶどうと唐子マグカップ」は、手描きの磁器のマグカップです。三川内焼の唐子を、新しい感覚でデザインしました。山ぶどうの葉の上に遊ぶ唐子が愛らしいカップです。高級感がありながらも、暖かみを感じるマグカップを普段使いでお楽しみください。直径9.8cm、高さ8cm、横12.5cmです。送付の際は、化粧箱に入れてお送りします。
400年間愛され続ける唐子絵
三川内焼の有名な意匠、唐子絵。松の木の下で牡丹のまわりに飛ぶ蝶とたわむれる唐の子ども達の姿が愛らしい陶磁器として400年間愛され続けています。陶磁器を焼く技術が日本に伝わった頃、日本は戦国時代でした。荒れ果てた耕地や山々が広がる殺伐とした日常だったのではないかと思われます。そんな中、唐という国に遊ぶ子ども達の絵柄は、平和で暖かな気持ちにさせてくれるものだったのではないでしょうか。その当時の唐という国には胡人や韃靼人、ペルシャ人などもいたのかもしれません。そんな昔に思いを馳せ、コロボックルのようなファンタスティックで現実ばなれした意匠に仕上げた「山ぶどうと唐子マグカップ」。お手元に置いて、悠久の時の流れを感じてください。
還元焼成で仕上げる三川内焼
三川内焼の製法は、還元焼成。窯内が900℃になった時、煙突を閉め酸素が窯内に供給されないようにします。その後も燃料を投入し続け、温度を1300℃までに上げます。その間、陶工は窯からは離れられません。窯の内部では、酸素が供給されないにもかかわらず燃料を投入するため、燃やす為のエネルギーを釉薬や器胎から取ろうとします。通常ならばその環境での窯焼きは無理な状態です。その無理な状態での作業が、三川内焼が美しく優美な製品となってできあがる所以です。先人の高度な技術が詰まった三川内焼を蕙山では後世まで永久に残していきたいと考えています。
三川内焼を継承しつづける
蕙山は、佐世保市新行江町にある三川内焼の窯元です。現当主は、窯元であった父親と平成3年に共同にて新宿・小田急百貨店工芸サロンにて個展を皮切りに、平成7年には九州山口陶磁展工芸部門入選、平成10年 第25回三川内陶磁器作品展グランプリNIB賞受賞、平成12年 日本新工芸西九州工芸展奨励賞、平成14年 九州新工芸展南日本放送賞・ながさき陶磁展三川内陶磁器工業組合賞、平成16年 九州新工芸展奨励賞等を受賞。平成19年、佐賀県「ギャラリー小さな展示室」にて個展を開催するなど精力的な活動を行っています。作風は大胆な物から繊細な物まで多岐に渡り、三川内焼の伝承に研鑽されています。